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ドラゴンクエストはなぜ挑戦するのか? CEDEC2013藤澤仁D講演その5(終)

2013年8月21日(水)「日本人のための MMORPGの開発」 ~「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」の挑戦~より

http://cedec.cesa.or.jp/2013/program/GD/10140.html

以下、ドラゴンクエスト10ver1.5までのディレクターを担当した藤澤仁氏による講演記録です。

その1 ドラゴンクエスト8・9・10それぞれの挑戦

その2 MMORPGの普及を妨げる「お約束」「セオリー」「常識」という名の魔物

その3 未プレイの方に知ってもらいたいドラクエ10の開発コンセプト

その4 失敗から学んだ情報公開に掛けるパワー配分の重要性

 

 

 

ゲームは形式美を尊重する古典芸能ではない

 

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では、セントラルクエスチョンへの答えとしたいと思います。

セントラルクエスチョン「ドラゴンクエストはなぜ挑戦をするのか?」ということですが……えーこれは私の考えです。私の考えなので正しいかどうかは分かりませんが……ゲームというものは形式美を尊重する古典芸能ではないんだ、というように思っています。

 

 

 

選択肢を増やさねば、ドラクエと言えども存在できなくなる

 

時代に合わせて新しいことに常に挑戦し、存在するための選択肢を増やしていかなければ、たとえドラゴンクエストと言えども存在できなくなるという危機感を持っています。ゆえにドラゴンクエスト10はこれまでも挑戦を続けてきましたし、今後も挑戦を続けていくだろうというように思っています。

 

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世の中に叩かれたり、挑戦自体を笑われたり……

 

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そろそろお話を、時間もせまっていますので、しめていこうと思うのですが。

ドラゴンクエスト8・9・10と中心メンバーとしてやってきて作り終えて思うこと……と書くとなんだかドラクエ10が終わっちゃったみたいな感じがするので、ドラクエ10はまだまだ絶賛サービス中ですということを言い添えた上で。

えー、ドラクエは27年です。その歴史のですね、初期の内は、あんまり極端な変化をするタイトルではなかったというように思います。ですがこの10年ほどはどういうわけかですね、大きな挑戦を続けていまして。毎回ちょっとムチャなんじゃないかなと思うほどのことをやってきています。

 

 

 

今は、挑戦して良かったなと思っています

 

それはそれでいいことだと思っているんですが、だからこそ、今実感として思うことは、えー、新しいことやるの大変です。なんで大変かというと、考えなくちゃいけないっていうのもあるんですけれど、世の中に叩かれたりですね、挑戦自体を笑われたり、もっと悪いとですね、相手にしてもらえなかったりと、そういう目によく遭います。何度もそういう目に遭ってきました。ですが、今は挑戦して良かったなと思っています。

 

 

 

従来型のドラクエの方がいいと言う人は少なくないかもしれません

 

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今日のこのセッションのですね、最初に、世の中に歓迎された出来事ではなかったというお話をしましたが、そういうなかでこういう言葉をツイートされてた方がいたので、ひとつこちらでご紹介したいと思います。

えー、『ソラ』の桜井さんというか『スマブラ』の桜井さんと言うと分かり良いのかもしれませんが、こういうツイートをされていまして。

特にこの部分が心に残ったので大きくします。「進歩や変化や突然変異に寛容な、あるいはそれを当然とみなすゲーム業界でないと、同じ場所で足踏みをするばかり」と。

ソラ (ゲーム会社) - Wikipedia

 

 

 

自分は面白いと思って作っているのか

 

自分は個人的な感想ですが、このCEDECという場については賛同をしています。ですが、今から4~5年前ですかね。あの~、ちょっとこのCEDECという場が大丈夫なのかなっていう心配をしたことが一回ありまして。

それが何かというと、当時、北米市場にはどういうゲームを作ったら売れるのか、みたいなことがですね、しきりに語られていた時期がありまして……。

市場の嗜好を学ぶことがいけないとは思わないんですが、そのために何を作るかっていうことまで踏み込んで話してはいけないと思うんですね。なんでかっていうと、それは、自分は面白いと思っているのかっていう部分が欠落しているからです。

 

 

 

最後は、自分が面白いと思ったものを作るしかない

 

先日、『半沢直樹』っていう人気ドラマがあるそうで僕すいません見てないんですけれども、それを手がけられた方が取材に答えられてたんですが。テレビのドラマを作るに当たっては、マーケティングが非常に重視されるそうでして、いろんなマーケティングの手法があるんですが、結局マーケティング通りに作ってもあんまり当たらない、と。『半沢直樹』はマーケティング通りじゃないふうに作ったのに当たった、と。結局、最後は自分が面白いと思ったものを作るしかないんだなーという話をされていました。その通りだと、思います。

 

 

 

『FF7』が世界を席巻した17年前……

 

もう今から15年以上も前、17年ぐらい前なんですかね。ある日本のゲームが世界のゲーム市場を席巻したことがあります。『ファイナルファンタジー7』がですね、世界を席巻したときに、おそらくあのゲームは、市場を読んで作ったゲームではなくて、当時『ファイナルファンタジー7』を作った開発者の皆さんが、これが本当に面白いと、自分たちが信じて作ったものを、ただ市場はそれを受け入れたんじゃないか、というように私は思っています。

おそらく世界市場は、私たちが思っている以上に、新しい挑戦や新しい面白さに対して寛容なはずだというように思います。

ですので、私は今日の講演の最後に、皆さんにこういう言葉をお伝えしたいと思います。

 

 

 

新しいことをやりましょう

 

140603cedec15

 

私たちゲーム開発者が、ゲーム作りに行き詰まったときに、最後に唯一信じていいのは、自分の中にある「あっこれ面白い」と思うインスピレーションだけだと思います。なので、それを信じて、新しいことをやりましょう。

新しいことをやるとですね、笑われたり、あるいは……成功率もそんなに高くないです。失敗することも多いです。でもみんなでやれば、たぶん誰か当たります。なので、みんなで新しいことをやって、日本のゲーム市場から生まれる「当たり」をですね、たくさん増やしていって、皆さんと一緒に、今日このセッションを聴いていただいた皆さんと一緒に、日本のゲーム業界盛り上げていけたらいいなというように思います。では、私のセッションは以上です。ありがとうございました。

 

 

 

 

目次:

その1 ドラゴンクエスト8・9・10それぞれの挑戦

その2 MMORPGの普及を妨げる「お約束」「セオリー」「常識」という名の魔物

その3 未プレイの方に知ってもらいたいドラクエ10の開発コンセプト

その4 失敗から学んだ情報公開に掛けるパワー配分の重要性

その5 ドラゴンクエストはなぜ挑戦するのか?

 

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COMMENT

長く、そして密度たっぷりの講演だったのですね。時間を忘れて読みふけってしまいました。長文の文字起こしおつかれさまです。聞き逃してしまったのをずっと悔やんでいた講演だったので、一年近く経とうという今になって目にすることができるなんて思ってもみませんでした。ありがとうございます。
DQⅩを遊んでいる人にも、まったく遊んだことのない人にも、ぜひ知って欲しい、読み物としても十分おもしろい記事でした。

この講演の動画はまだ視聴できるのでしょうか?
もしできるのでしたらURLなど添えていただけると嬉しいです。

| surareen | 2014/06/10 01:18 | URL |

>>surareenさん

残念ながら個人的に録画しておいた動画からの書き起こしなので、URLはありません……
藤澤Dのプレゼン力がスゴイですよね! 
時間が経ってしまいましたが文章化できて良かったです。

| ゆきど | 2014/06/10 06:15 | URL |

お返事ありがとうございます
やっぱり元動画はもう見れないのですね・・・
(実は以前に探したことが^^;)

こちらで記事にしていただかなければ、知ることもできなかった言葉がたくさんありました。何度でも言わせてください、ありがとうございます!

| surareen | 2014/06/10 23:50 | URL |











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